自分と他人
先日.岸田るり子著 「天使の眠り」を読んだ。
まさかの結末に驚かされた作品だった。
簡潔に言えば、美女がある目的のために男を利用する内容だった。
数年前、私は似たような内容の本を読んだことがある。
遠藤周作著 「真昼の悪魔」
この本の内容もまた、美女が男を騙す様な内容だった。
この二冊に共通するのは、
"自分のある目的を果たす為に美女が他者を殺害する"
という点だ。
自分の目的と他人の命を天秤にかけた時、
自分の目的の方が大事だという結論を出す。
そして、実行する。
目的に対して余程強い意志があるのか
それとも、
人の命の尊さを理解していないのか。
わたしは両者だと思う。
彼女たちは罪を犯しても罪悪感を覚えない
虚な心の持ち主なのだ。
目的の為なら相手を騙し、
恋愛をしている振りまでできてしまう。
そして、そうなる程目的に対する意志が強い。
なので人の命の尊さという言葉が彼女らの辞書にはない。
その気になれば、名女優になれそうだ。